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経営者にとって、法人から個人へ資金移転する主な方法は役員給与になります。

 

※2006年の税制改正以降、それまでの役員報酬や役員賞与は、まとめて「役員給与」と呼ばれるようになっています。

 

実は、どこの会社も、役員給与は税法と照らし合わせて、非常に綿密に決定されています。
なぜなら、いくらでも経費にできるわけではないからです。

 

 

むやみに役員給与を高額にして会社の利益を下げ、法人税の支払いを少なくしようとしても、後になって、「その役員給与は経費として認められないので、法人税はこれだけ上がります。」と
なることもあるのです。

 

したがって、損金になる範囲をしっかり押さえたうえでしっかりと給与を取ることは社長にとって重要な関心事であり、FPとしても詳しくなるべきポイントといえます。

 

では現在、税務上、会社の経費として認められるものを見ていきます。

 

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損金になる役員給与とは

 

 

現在、以下の6つがあります。

 

・定期同額給与
 毎月一定の時期に定額で支払われる報酬

 

・事前確定届出給与
 事前に税務署に届出をして、その届出の内容通りに支給される報酬(賞与)
 
・利益連動給与
 大会社で認められている利益に応じて支払われる報酬
 中小企業には無縁の制度です。

 

・退職金

 

・ストックオプション
 現金の代わりに支給される自社株

 

・使用人部分の給与のうち相当なもの

 

 

これらに該当しないもの、例えば事前に届出をせずに支給した役員賞与などは経費(損金)になりません。

 

このように、従業員に払う給与と比べて役員給与には、税務上、様々な制限が課されているのです。

 

でも逆にいえば、該当すれば損金として支払うことができるのです。
それぞれについてしっかりと押さえておくことは重要な視点といえます。

 

 

 

 

定期同額給与とは?

 

毎月同じ時期に、同じ額が支払われるなら、その役員給与は会社の経費として認められます。

 

これを「定期同額給与」と言います。

 

”定期同額”がポイントで、この条件を外れれば、会社の経費として認められません。

 

特に届出等がない場合は、1か月以下の一定の期間ごとで、その事業年度中の各支給時期における支給額が同額でなければならないと損金となりません。

 

分かりやすくいうと毎月一定額を役員報酬として支給しなければならないということです。

 

何も知らずに役員に残業代を支払ったり、役員報酬を期中に変動させたりすると、役員報酬のうち税務上損金にならない部分が生じてしまいます。

 

例えば、会社を4月15日に設立した場合で、

 

4月は半分過ぎてるから今月は給与を30万円とし、翌月から定額で60万円にしたとすると、「定期同額ではない」と見なされ、その一部(60万円-30万円=30万円)が損金として認められなくなります。

 

 

定期同額給与に類するもの

 

 

ただし、完全に毎期毎月同額の役員報酬を支払わなければ認められないというわけでもありません。

 

以下のケースでは定期同額給与に類するものとして、全額の損金計上が認められます。

 

 

 

①期首から3か月目までに役員報酬が改定された場合で、改定前後の支給額が同額のもの

 

②臨時改定
:役員の職制上の地位、職務内容の重大な変更等による改定で改定前後の支給額が同額のもの

 

③業績悪化改定
:経営状況の著しい悪化等により減額改定された場合で、改定前後の支給額が同額のもの

 

④継続的に供与される経済的利益で供与額が毎月おおむね一定のもの

 

 

保険契約の年払い契約などは、④に該当するものとされています。

 

 

 

事前確定届け度給与とは?

 

 

定期同額給与は、1ヶ月以内の期間ごとに支給される給与でその事業年度の各支給期間の支給額が同額であるものでした。

 

ところが、実務上は、非常勤監査役や会計参与のように年間を通じて執務しなくてもよい役員もいて、毎月の支給が行われていないから損金不算入だというのは現実的ではありません。

 

こうした背景からたとえ年に1度の支給であったとしても、その報酬が予め決定しているのであれば、利益調整に利用されることもないであろうから、税務署に事前に届出をすることを条件に損金算入を認めるというのが事前確定届出給与です。

 

事前に届け出さえすれば、まとまったお金を支払うことができるということです。

 

 

 

事前確定届出給与は税務署に届出が必要

 

 

単に社内的に決まっているだけでは要件は満たしません。

 

事前に、いつ、いくらを、誰に支給するかを税務署に届出していなければ、事前確定届出給与とは認められない点には注意です。

 

 

支給金額、支給時期ともに届出内容と完全一致している場合には問題なく支給額は損金算入が認められます。

 

 

逆に言えば、届出額よりも1円でも少なく支給した場合には支給金額の全額が損金不算入となってしまいます。

 

超過した額ではなく、全額である点には注意です。

 

支給時期がと届出と一致していない場合も支給額が完全一致していても損金不算入となってしまうので、あくまでも”届け出通り”が重要だということです。

 

なお、支払わなかったとしても現実的には問題はありませんが、複数回支払う届け出をしておいて、そのいずれかに不支給があった場合は他の支給が仮に完全に届け出通りだったとしても全額が損金不算入となってしまいます。

 

事前確定届出給与は年度単位の職務に対応して支払われるものとして考えられているのです。

 

 

 

利益連動給与とは?

 

同族会社でない会社が、その事業年度の利益に関する指標を基準にして業務執行役員に対して支給するものとされています。

 

わかりやすく言うと、一般的な中小企業がこの利益連動給与を採用することはできないのです。

 

 

 

 

 

所得税増税時代の報酬の取り方

 

 

所得税が年々増税傾向にある中、役員給与を増やしても税金ばかり取られて手取りが増えないというのは経営者共通の悩みです。

 

なので、会社で積んでおいて退職金で支払うというのが一般的な対処方法です。

 

極端な例だと、報酬をほとんどとらずに会社で積んでいるケースも散見されます。

 

でも、将来退職金が必ず支払えるかどうかなど誰もわかりません。
その時の会社の状況によっては、難しいこともあるでしょう。

 

また、退職金をもらうタイミングはどんな時でしょうか?

 

日本の経営者は働き者です。
一生現役という人もいるでしょう。

 

そんな人が、本当に元気なうちに退職金をもらって勇退できるのでしょうか?

 

みなし退職という考え方もあります。
第一線からは退いて、会長のような立場で経営をサポートすることで、いったん退職金をもらうということです。

 

しかし、この”みなし”の要件も厳しくなっています。

 

また、もし万が一、会社の資金繰りが厳しくなって、銀行からの融資も難しい時は、経営者が会社に貸し付けなければならないこともありうるでしょう。

 

そう考えると、一定の報酬はたとえ税金を払ってでも取らなければならないという考えもできます。

 

30年後の退職金より、今の生活を充実させるという考えもあるでしょう。

 

型にはまらず、経営者の考えにある報酬の取り方をアドバイスすべきなのです。

 

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